祝!世界遺産登録決定

祝!世界遺産登録決定

 

世界遺産委員会のインターネット中継視聴会が「海の道」で行われました。応援企業ということで、海千も出席させていただきました。当初の予定では日本時間7月8日(土)23時ごろから審議開始の予定でした。会場に集まった関係者、報道関係者、一般市民など200名ぐらいの視線は、もちろんスクリーンに釘付けでした。

初めて世界遺産委員会の審議の様子をみました。21の委員国による審議はそれはそれは真剣で1案件に1時間程度かかっていました。事前のイコモスの調査資料などの膨大な情報を元に各国で分析された内容を持ち合って、議長から発言を認められた国の委員が意見を述べます。そうした討議を繰り返しながら、イコモスの勧告文章などが修正されていき、最終的に議長の「adapted 」で採択されていきます。緊張感高まる会議の様子を見ることができました。

白熱の討議ゆえなのか、審議保留になった案件もありました。迫る会議終了時間。。。気になっていましたが、やはりタイムアウト。日本のひとつ前の審議「イラン」の案件途中で翌日に持ち越しが決まりました。日本時間7月9日深夜2時です。

気を取り直して同日16時にふたたび会場(海の道)に入り審議を見守りました。期待感の高まりか、館内は熱気にあふれていました。「イラン」の案件も終わり、いよいよ日本の順番です。まずは、議長による推薦書提出国の内容と、イコモスの勧告内容について説明がありました。その後イコモスから、勧告内容について詳細な説明と経緯などがあり、続いて議長から委員各国に対して発言を求めました。この時の発言で、イコモスの勧告内容に敬意を表しながらも、8つの構成資産を一括して扱うべきだという意見が出始めたのです。専門用語で言うところの「シリアルノミネーションそれぞれがOUVを保持しているか」というところで慎重に審議されていきました。初めて聞く用語です。すべての委員国に発言を求め最終的に一致したことを確認した上で、文章が修正されていき、提出国の推薦書通りの名称で一括登録が採択されました。

会場は拍手と歓声の嵐でした。続いていろんな団体の「バンザーイ」の声。まぶしいほどのカメラのフラッシュ。取材陣の大移動。会場内は一時騒然となりました。それもそのはずです。逆転の一括登録ですから!いろんな方の挨拶が始まり、中には涙ぐんでみえる方もありました。関係者のご苦労は私たちの想像を超えるものがあったと思います。取り組み始めて15年の月日だったそうです。

このような感動の場面に立ち会うことができて、感無量でした。ありがとうございました。